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事務所通信

三平和男コラム「スクランブル交差点」

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三平代表コラム 

2021年3月4日

毎年3月を迎えると学生時代のことを思い起こすようになったのは、いつごろからだろうか。
還暦が近くなったころからだろうか。
いずれにしても、半世紀も前のことに思いをはせるということ自体、齢をとったということを実感し、複雑な思いである。

 

私ども、社労士会の事務局は、お茶の水駅の聖橋側の駅前にある。
お茶の水駅周辺には、湯島聖堂やニコライ堂などがあり、小説やフォークソングの歌詞にもよく登場してくるところでもある。
そして、私の母校である明治大学もお茶の水駅から坂を下った駿河台にある。
当然のことながら、長い年月を経て、周辺の風景は、大きく変わったが、変わらぬ風景もあり、少なくはなったが、当時と変わらず営業しているお店も残っているのは、嬉しく思う。

 

お茶の水から神保町にかけて、この一帯は、大学などの教育機関も多い学生の街であり、古書店、楽器店が立ち並ぶ、独特な文化的な香りのする街である。
その文化的な香りは時代とともに薄れつつあるものの、独特の雰囲気は、今も残している。

 

明治大学側にある駅前のスクランブル交差点を、歌手さだまさしは「檸檬」という曲のなかで、‘青春の姨捨山’とうたっている。
かつて、大学生たちが行き交うこのスクランブル交差点は、社会に飛び立っていく若者たちにとって、人生が交差する象徴的な場所だった。
社会全体が大きく揺れ動いていた混乱のとき、学生などの若者たちも激しく熱かった、そんな時代、明大通りは、機動隊と学生がぶつかり合うことが日常的にあり、時には投石、催涙弾などで道路はふさがり、多くの者が傷つき、このスクランブル交差点にも血が流れた。
そして、その時々の社会環境に翻弄されながら、社会への入り口で思い悩み、この交差点を渡って社会に飛び立っていった。

 

今また、コロナの影響で、大学にも行けず、先生、友人と会うこともできず、不安や悩みを抱え、毎日を過ごしている学生も多くいる。
時代の移り変わりとともに、学生たちの様々な悩み、苦しみは異なるが、このお茶の水の駅前のスクランブル交差点は、数知れぬ多くの若者の人生が交差するところを映し出してきた場所といえる。
しかし、現代の学生たちが、このスクランブル交差点を、‘青春の姨捨山’と表現した意味を理解すできる者は少ないだろう。

 

今回、全世界に蔓延が拡がったコロナ感染症の影響で、社会変革のスピードは大きく加速することになるだろう。
しかし、それを乗り越えた先には、光り輝く新たな時代が生まれてくると信じたい。
そして、若者たちには、新たな時代を切り開いていくうえで大きな原動力となってくれることを期待したい。

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