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三平和男コラム「時代の転換期」
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2025年2月1日
社会人として世の中で働くようになって、およそ半世紀。
50年という年月の中で、自分自身のライフステージの変化とともに、様々な環境の中で生きてきた。
その間、社会・経済は大きく変化し、幾度となく「時代の転換期」や「転換点」と言われてきた。
しかし、今こそ本当の意味で時代が大きな「転換点」を迎えていると実感している。
その背景に、人口減少・少子高齢化、働き方やライフコースの多様化、グローバル化の進展、経済のデジタル化などがあり、
これらの経済社会の構造自体が今までとは全く異なるレベルでの変化してきているからである。
現在1億2500万人の日本の人口は、このまま推移すれば2110年には5000万人を下回ると予測されている。
そして、人口減少には必ず「超高齢社会」が伴う。日本は1915年には高齢化率5%の若い国であったが、
今後予想されている姿は、高齢化率が40%の「年老いた国」である。
急速な少子化・人口減少は、我が国の経済・社会に大きな影響をもたらすだけでなく、労働人口の減少が続けば、
いくら労働生産性を向上させたとしても、国全体の経済規模は縮小し、個別企業、特に中小企業にとっては深刻な問題となる。
少子化の要因の一つとして、若い世代が子どもを持つことを「経済的リスク」と捉え、将来への不安を感じていることも挙げられるだろう。
働く女性が「仕事か、出産・育児か」の二者択一を迫られるようであってはいけないし、
出産を機に正規雇用から非正規雇用に移行せざるを得ない現状は、変えなければいけない。
企業が優秀な人材を確保し、活用していくためには、育児・介護などで就業に制限のある人材や、
高齢者がその能力を最大限に発揮できるような人事労務管理へと転換することが求められる。
それが、労働力減少や人手不足の解決につながるのではないだろうか。
寒い日が続きますが、くれぐれもご自愛ください。今月も宜しくお願いいたします。