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三平和男コラム「夏の雲」

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三平代表コラム 

2024年8月1日

今年も暑い夏がやってきた。じめじめした梅雨に比べれば、いくら暑くても夏は嫌いではない。

若い時から夏になると元気になるのが常であったが、さすがに近年の異常なまでの暑さは

この年齢になると体にこたえる。対策として、睡眠を十分にとって疲れをためないことを心がけている。

幸い、夏でも食欲が落ちないし、暑くなればなるほどむしろ食欲は増すぐらいである。

まだまだ身体が若いのではと、つい過信してしまう。そんな気持ちから若い時と同じように食べ過ぎてしまい、

消化する体力が確実に落ちていることに気づかされ、愚かな過ちを後悔することしきりである。

 

この季節に真っ先に思い浮かぶのは、蒼い空に広がる真っ白な雲である。

夏特有の入道雲が大好きで、小学生の時、夏休みの宿題の自由研究で「夏の雲」を

課題研究として取り上げたことを思い出す。

入道雲が出るとその後に激しい夕立が来ることが多いというのが特徴とされている。

大学1年の時、一般教養科目の「文学」は、新聞のコラム「折々のうた」で有名な詩人、

文芸評論家でもある大岡信先生が担当していた。

当時、明治大学法学部の専任教授でもあり、今思えば随分とぜいたくな講座だった。

その大岡先生が、小説家に関する内容の作文を夏休みの宿題として課したのである。

そこで、夏の暑いある日、新宿区早稲田にある夏目漱石が亡くなるまで居住していた家の跡にある

「猫塚」を訪ね、漱石と猫にまつわるエピソードを中心にした内容を作文にしたような記憶がある。

作文の内容はほとんど記憶にないが、その時の入道雲がふわふわと浮かび、

抜けるような青空が広がっていたことだけは鮮明に覚えている。

そして、高田馬場駅まで歩いているときに急に夕立が降り出し、ずぶ濡れになった。

やはり、入道雲の後に夕立が来るというのは本当だと思ったものである。

 

皆さま、くれぐれも健康にはご留意ください。そして、夏休みを大いに楽しんでください。

今月もどうぞ宜しくお願い致します。

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